裏銀座、略して“うらぎん”。『URAGIN magazine』は、一般社団法人ネオアルプスによる北アルプス初のエリアマガジンです。「美しきもの」にあふれたこの山域をもっと知ってもらいたい、訪れてほしいというシンプルでいて、強い思いから創刊の運びとなりました。

黒部源流域に延びる壮大な稜線、それが裏銀座です。北は烏帽子岳（えぼしだけ）から南は槍ヶ岳（やりがたけ）まで、3000m級の峰々をつなぎます。人影はまばらで、華やかな「表銀座」や「パノラマ銀座」に比べるとどうしても「ジミ」な印象があるかもしれません。それは地味とも、滋味ともいえます。噛みしめるように歩くことで、より自分らしい登山に向き合える、そんな場所だと思っています。静寂のなかで山と対峙し、自身の心の機微を感じながら歩くには、絶好のトレイルではないでしょうか。

創刊号では裏銀座のスタンダードなルートを取り上げました。最低でも3泊4日を要し、入山口の高瀬ダムから下山口の上高地まで（寄り道しながら！）約60kmを歩き続けるので、健脚向きといえるでしょう。2023年発行予定の次号以降では、注目の伊藤新道を抜けるルートや、雲ノ平を絡めたルートなどを紹介していきます。どうぞお楽しみに。

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