bonfus Framus 48L Ultra 200 White
¥64,900
<Spec>
・防水性:防水素材とシーム処理により高い防水性
・ポケットはフロント、サイド
・パッド入りウエストベルト、デイジーチェーン付属
・ショルダーハーネスにはロードリフター付属
・背面ポケット ( 内側 ) には 2 本のアルミ製ステーと9mm のパッドを収納 ・ステーとパッドは取り外し可能
・ロールトップ部のパーツはサイド方向にも装着可能
・ボトムは本体よりも丈夫な生地で補強
・容量 :約48L(メイン:40L、ポケット:8L)
・素材 :Ultra200
・重さ :720g /Ultra200
・背面長:S/ 約 45cm、M/ 約 50cm、L/ 約 55cm
・耐荷重:18kg(推奨)
※ 他の背面長 サイズをご希望の方や、別カラーのをご希望の方はお問合せください。
使い方のヴァリエーションこそが最大の個性。 地味な個性の中に光る魅力的なULバックパック。
ノルウェーのクリエイティブなULブランド、『bonfus』(2019~)によるウルトラライトバックパックの紹介です。伊藤新道に最も相応しいバックパックは crux のバッグと述べましたし、それに間違いはないのですが、答えはひとつでは面白くない。渡渉や岩場があるからといって、必ずしもクライミングや沢登りに適したようなガチなバックパックを選択しなくてはいけないわけではないと思うのです。
イラストレーターのジェリー鵜飼氏が伊藤新道の為に「AMAZING ITO-SHINDO TRAIL, OF THE HIKER, BY THEHIKER, FOR THE HIKER」という言葉とイラストをつくってくれました。そう。伊藤新道は冒険の続き。自由なハイキングの延長なのです。
<優秀な防水性とULバッグとしての魅力>
伊藤新道は渡渉を伴う為、常に水には気を使います。
Framus 48Lは僅か700g程(フレームを抜くともっと軽い)の本体に、防水性の高い生地にフルシーム処理がなされている為、高い防水性を誇るというのがまず第一に挙げられる特徴です。小分けの防水サックも極力減らせるため、更に軽量化することができるでしょう。渡渉を伴う沢の移動は多くの場合と同じように極力軽い方が良い!というのは間違いありません。
数年前まではマイノリティであったULバッグは、現在は人気ともに打って変わってひとつの主流となっています。その多くはレイウェイバッグを代表とする、フロントに大きなメッシュポケットがあって、サイドにも大きなポケットがあるという形のバッグ。使ってみると大変便利で、その使用感に慣れてしまった人も多いのでは? メッシュの素材も極力保水しない素材であったり、側面のポケットもきちんと水抜きがついていて、水に対してとても敏感な仕様となっています。
<北欧 ノルウェーという国で生まれたULバックパック>
多くのULバッグの主流はアメリカで生まれ、アメリカのトレイルを歩くのに適した道具が多く存在します。見た目のスタイルこそUSAのそれと違いがあまり無いように見えますが、厳しい北欧という自然環境で生まれた道具は、その国のアウトドアの歴史とともに少し趣が違っています。
<驚きのフレーム性能>
1番に特徴として挙げたいのが背中に2本入ったフレームの性能です。このようなフニャフニャの生地からどうしてこんなにカッチリとした背負い心地が生まれるのか。不思議でならないほど荷物をパンパンに詰めて背負った時の背負い心地はガチッとしています。縦方向に引っ張る強度が高く、伸びない生地の性能も加味していると思われます。推奨重量18kgという数字にも頷ける性能。
自重が軽いザックを使いたいのだけれどついつい詰め込んでしまう。総重量にも関わらず少しでも身体の負担を減らしたいという方にはかなり助けとなってくれるのではないでしょうか。
余談になりますが、ノルウェーは昔から元々ベルガンスなどの優秀な背負子なども存在し、フレームザックの歴史も深いのかもしれません。かの伊藤正一氏もベルガンスの背負子やバックパックを北アルプスで愛用していたようです。
現代的な解釈のフレームザック。見た目の印象とは裏腹に安心の背負い心地です。
<フレームを抜けば?>
ULバックパックによくある機構の中にフレームを抜けばより軽量に,,,なんて説明をよく見かけます。このFramus 48 Lも同じように簡単にフレームを抜くことができます。抜けば数グラムの軽量化はできますが、実際はどうでしょうか。フレーム付きのバックパックから実際に抜いて使用している人はあまり多くはない印象です。抜くことが面倒であったり、抜いたところで抜く前の状態の方が少量の荷物でも楽だからといった具合に。
<躊躇せず引っこ抜け! 魅力的な背負い心地>
代表的なフレーム入りULバックパックの中にHMG(ハイパーライトマウンテンギア)のバックパックが存在します。とても優秀なバックパックですが、フレームを抜くとあの細いショルダーで耐えられる重量は割と限られてきます。お世辞にも背負いやすいとは言い難く、細いショルダーは肩に食い込み痛みを伴います。
bonfusのバックパックはショルダーは適度な幅と厚みで、それ自体でも充分に荷重を分散することができて、ウエストベルトも幅広いものを使用しています。また、フレームの他にも背面にパッドがはじめから入っているので、それらを併せてもかなりの重量を楽に持ち運ぶ事ができます。個人的な感想ですが、13kgくらいは余裕な印象です。背面のパッドも抜くことができ、さらに軽量化したり、別の自分のパッドを背面に置き換えることもできます。
ここまでお話ししてフレームを抜く利点は軽量化と思われるかもしれませんが、実はそうではありません。フレームが入った状態ではしっかりと荷重を受け止めたカッチリとした背負い心地。それは背負子を背負っていると説明すればイメージが湧くでしょうか。
フレームを抜くとあら不思議。元々フニャフニャのULファブリックが生地に使われている為、柔らかな背面パッドと一緒にフワッと身体の曲線に沿ってフィットしてなんとも気持ちの良い背負い心地!
bonfusのラインナップの中には最初からフレームを省いたモデル(Saccus、Iterus)も存在しますが、こちらのFramusは2度おいしいことになります。
これは荷物が少ない時は積極的に抜いて使いたいと思わせる雰囲気を持っているので、使い方のヴァリエーションは非常に多いと思われます。なので躊躇せず引っこ抜け!と言いたいのです。
<適度な容量>
48リットルと表記されていますが、本体容量が40リットル。ポケットが 8リットルという意味です。
40リットルという容量は無雪期のテント泊にちょうど良い容量、そして冬の日帰りにちょうど良い容量となります。ロールトップ式ですのでMAX 40リットルということ、短く巻き込めば30リットル近辺の容量になります。30リットルは日帰りから小屋泊までちょうど良い容量。
何が言いたいかというと、実にちょうど良い使い勝手の容量ということです。併せて自重が軽い上にフレームやパッドの抜き差しできることも考えると、1年中あらゆる用途で持ち出しやすいバックパックです。人によってはこのバックパックひとつで全ての山行をカバーすることもできるかもしれません。スタイリッシュな見た目は普段の旅行などにも便利です。
<各部詳細>
・ショルダーハーネスとウエストベルトの裏はメッシュを採用。ショルダーは表面まで少しメッシュがあるので、汗の処理が快適です。背面は汗を吸収しない本体の防水素材なので、背中を浮かせたり休憩中に保水せず汗が直ぐに乾きます。
・メッシュポケットは適度な張り感と耐久性。
・サイドのボトルポケットは丈夫なリップストップに生地を使用。底に水抜き穴があるので安心です。またサイドのコンプレッションコードは容量をコンプレッションしたり、ストックなどのギアやボトルの固定に。シンプルなラインロックで固定できます。お好みでショックコードに替える事もできます。
・ULバックパックに省略しがちなロードリフター付属。
・トップはスナップボタン式。